初声町三戸の光照寺にある古木のスダジイが一般社団法人「日本樹木遺産協会」の日本樹木遺産に認定されて、それを記念したイベントが11月25日に行われました。内容は樹木医さんと一緒に木を診断するというもので、診断は事前に行われて結果も出ていましたが、診断の実演が行われ、そのあと結果の説明が行われました。子どもたちが参加していて、診断の作業を体験しました。
この木はお寺ができる前からあったと見られていて、樹齢が推定で約600年。まずは簡単な診断方法として木槌で叩いて音を聞きました。木は腐ると中が空洞になるので、叩いた音で中がどれくらい腐っているか判別できるのだそうです。子どもたちも木槌を受け取って叩いていました。木槌を欲しがって手を伸ばす子もいました。
木槌を使う方法だと大きい木を診断するのは難しいので、音波で木の内部状態を調べる装置の出番になります。この装置にも木槌で叩く部分があり、こちらも子どもたちが体験しました。装置は地上1.5メートルくらいの高さで木に巻かれていて、装置を叩くために大きな蛇のような木の根に登る子どもたちの姿を見ると、改めて木の大きさを感じました。
診断結果は幹の大部分が腐っている状態。ところがこの状態でも生きていくことは可能。というのは、木は幹の内部が腐っていても外側の樹皮が生きていれば水分や養分を運ぶことができるからだそうです。今後は枯れた枝を切ったり、土壌改良剤や肥料を与えたりする作業を来年の4月ころから実施する予定だそうです。
木が弱ってしまった原因としては、タイワンリスに樹皮を食べられたことや、今年の夏の暑さが考えられるそうです。暑いと水分が不足したり病気が広がりやすくなるそうです。樹木医さんは、「過去の人たちが木を大切にしてきた歴史を感じて、木に関心を持ってもらいたい」と話されていました。
投稿日:2023年11月30日
市民記者:にがうり